実際に、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」の5つの改善可能な生活習慣に気を付けて生活している人とそうでない人では、将来がんになる確率はどれくらい違うのでしょうか。
国立がん研究センターでは、日本全国の11の保健所の協力を得て、調査開始時点で年齢40歳から69歳の男女、総計140,420人を対象に、生活習慣とがんやほかの病気の罹患についての追跡調査を実施してきました。その結果、この5つの健康習慣を実践する人は、0または1つ実践する人に比べ、男性で43%、女性で37%がんになるリスクが低くなるという推計が示されました(図3)。
5つの健康習慣を実践することでがんリスクはほぼ半減します。できそうなことから取り組み、1つでも多くの健康習慣を身につけていきましょう。
図3 「5つの健康習慣」の実践数とがん罹患リスクの関係
Sasazuki S, et al. Combined impact of five lifestyle factors and subsequent risk of cancer: the Japan Public Health Center Study. Prev Med. 2012; 54(2):112-6. より作成
5.参考資料
- 国立がん研究センター.がん対策研究所 予防関連プロジェクト.日本人のためのがん予防法,エビデンスの評価,多目的コホート研究(JPHC Study),肥満指数(BMI)と死亡リスク;2022年(閲覧日2023年2月10日)https://epi.ncc.go.jp/index.html
- Inoue M, et al. Evaluation based on systematic review of epidemiological evidence among Japanese populations: tobacco smoking and total cancer risk. Jpn J Clin Oncol. 2005; 35(7): 404-11.
- Inoue M, et al. Burden of cancer attributable to modifiable factors in Japan in 2015. Glob Health Med. 2022; 4(1): 26-36.
- Sasazuki S, et al. Combined impact of five lifestyle factors and subsequent risk of cancer: the Japan Public Health Center Study. Prev Med. 2012; 54(2): 112-6.
科学的根拠に基づくがん予防:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ] (ganjoho.jp)
出典:国立がん研究センター「がん情報サービス」ホームページより
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